説教はデジャヴ

きれいじゃなくたっていい

考えすぎないほうがいい

上手でも味がなくちゃつまんない

 

坂本真綾「シンガーソングライター」

皆はまだ恐れている、見た映画の感想を言うことを。映画オタクを名乗るには知識が不足している?そう思うか?

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しかし、映画の感想なんて何でもいいとは思わないか?前にも同じ話をしたか?

最近はアジアづいていた。香港映画の『Blue Island 憂鬱之島』、韓国映画の『なまず』、あと『シン・ウルトラマン』を見ていなかったので見た。『ガザ 素顔の日常』も見た。どれも面白かったが、『憂鬱之島』に登場する、文化大革命の時代に泳いで香港に逃げ、それ以後ずっと香港で暮らしているおじいさんが、雨に打たれながらめちゃめちゃ腕立て伏せをしている姿が印象深かった。

東アジアを舞台とする映画で、顔立ちが似ているのにまったく理解できない言語で話している人たちの様子を見ると、パラレルワールドを覗き見ているような感覚に陥る。なぜ自分が「そこ」に暮らしていないのか、という不安。電車で2駅くらい行ったところに「この人たち」が住んでいるような錯覚。

極端なことを言うと、アメリカやヨーロッパで作られるSF映画を見るより真に迫ったSF風味を感じるように最近はなってきて、その感触を気に入ってアジア映画を見ている節もある。ブログを振り返ると2019年には『芳華』という中国映画を一番気に入った作品に挙げていたようだし、記録を残していない2020年は韓国の『はちどり』が最良だったし、2021年に劇場で見た『春江水暖』はとても良かったし、DVDで見た『鵞鳥湖の夜』もなかなか良かったし*1、『あの頃、君を追いかけた』は私も追いかけたいし、『返校』もそこそこ印象に残ったし、今年入ってすぐに見た『ただ悪より救いたまえ』は抜群に面白かった*2

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そういう映画を見終えて劇場を出ると、近隣諸国の歴史文化に対する無知を猛烈に感じ、本屋に寄って関係ありそうな本を買ってみたりするのだが、読まず朽ちていくことのほうが多い。代わりに私が身につけたのは『返校』のウェイ・ジョンティンのモノマネくらいのものである。いつでも披露しますので希望者は手を挙げてください。

*1:終盤で主人公が食ってる雑な麺料理がめちゃくちゃうまそう

*2:ただ暴力描写がものすごいので、15禁でいいのか?という疑問はある。私はぜんぜん弱虫ではないので見られるが