誰が日本人にビールのレシピを伝えたんだ、エジプト人か?

これは、モスクワのスーパーでおじさんがその場でペットボトルに詰めて売ってたビール。1リットルが70ルーブル、2018年現在のレートだと140円しない。歌いだしたくなるようなカジュアルさ。ペットボトルのビールって日本では見かけませんね、なんでだろ。

ロシアといえばウォッカというのが世間的な相場にはちがいないが、これも最近はおじさんの飲み物と化して消費量が下がっているとかなんとかで、もはや時代はビール、巷じゃ人が麦にこうべを垂れてナンボと聞く。ロシアのビールというと「バールチカ」とか「ジグリ」という名前に、ひょっとしたら聞き覚えがあるかたもいらっしゃったりしゃらなかったりするのだろうけど(参考:ロシア・ビヨンド「濃密なジグリー・ビール」)、そうした定番品のほかに、近年のクラフトビールの流行に乗ってこじゃれたラベルの国産ビールも登場。美味健康。

スーパーのビールの棚を見ると、安い国産とちょっと高めの輸入物が半々ぐらいに面積を分け合っているような具合で、全種類試すにはなかなか時間がかかるだろうなというくらいにはバリエーションがある。もちろん品ぞろえではチェコだドイツだといった本場にはかなわないのかもしれない(行ったことないから知らない)けど、まあなんにせよ、日本よりはビール選びが楽しい。

最近気に入っているのは、リトアニア(!)の"Volfas Engelman"という銘柄。輸入ビールのなかでは比較的安価(現在のレートで200円ほど)で、しかもこれだけ量が1パイント(568ミリリットル)とすこし多い。炭酸がきつすぎずなめらかである。

モスクワに住んでいなかったら一生リトアニアのビールに出会うこともなかったろう。ロシアには心から感謝している。本当にしている。そういえば以前酒の席で、リトアニア含むバルト三国の名前を言えなくて呆れられたので、わたしが死ぬ日にバルト三国もわたしとともに聖なる炎に包まれてほしい。栄えあれ!!!