2018-01-01から1年間の記事一覧

モスクワの本屋

モスクワに「ツィオルコフスキー」という本屋があって、2013年にしばらくモスクワに滞在していた折は、地下鉄駅でいうとルビャンカという、かつてのKGB(ソ連国家保安委員会)、現在はFSB(ロシア連邦保安庁)の本部があるモスクワの中心部のビルの1階に、か…

夏きたりなば

夏やいうてからにモスクワはまいにち涼しいだのなんだのいうてしかし。 しかしキリル・セレブレンニコフの『夏』を見る。二度見る。 ロシア、映画のチケット安いんですよね、500~600円くらい。よく行く映画館は時間帯によって値段がちがって、朝はやいと300…

カバコふ時、カバコべば。

ペテルブルグでイリヤ・カバコフの展覧会をやると人に聞いた。カバコフの創作の中心を占めるインスタレーションというやつは、必要とされる展示規模の大きさから、常時美術館にあって気軽に見に行けるという類のものではなくて、この機を逃すと今度見られる…

春なので映画を見にいきましょう

冬に見たっていいけどね。 5月3日にロシアで封切られた『ソビボル』("Собибор")という映画を見る。恥ずかしながら知らなかったのだが、ソビボル収容所というナチスの強制収容所で赤軍の軍人ペチェールスキー(ユダヤ系のソ連人。出身は現在のウクライナ)…

東の院生、不死の連隊に出会う

先日モスクワ郊外の公園を歩いていたら、自転車に乗った子供2人がこっちを見るので、「中国人!」とか言ってくるんかな、などと予想していたところ、「平和万歳!」「王様!」と言われた。どうしてわたしが平和万歳王国の国王だとわかったのか。子供の澄んだ…

誰が日本人にビールのレシピを伝えたんだ、エジプト人か?

これは、モスクワのスーパーでおじさんがその場でペットボトルに詰めて売ってたビール。1リットルが70ルーブル、2018年現在のレートだと140円しない。歌いだしたくなるようなカジュアルさ。ペットボトルのビールって日本では見かけませんね、なんでだろ。 ロ…

「ロシアの村上春樹」という例のあれについて

時すでに2018年春。もはや脈絡もタイミングもあったものではないけど、それでもわたしは「ロシアの村上春樹」というやつについて一言申し述べておきたいのであります。 ヴィクトル・ペレーヴィンといえば、『宇宙飛行士オモン・ラー』や『チャパーエフと空虚…