2022-01-01から1年間の記事一覧

釈由美子

京王線が事故で止まっていたので、とりあえず京王新線のほうで途中駅まで辿り着いたのち歩いて帰った。まあ私はプルドポークを食べた帰りなので、余裕しゃくしゃくというほかない。プルプルポクポクプルドポーク。

スコーンを焼く者はケーキをも焼く

姉に薦められて見始めた『ブリティッシュ・ベイクオフ』というNHKの番組がめっちゃおもしろい。イギリスの焼き菓子特化テレビチャンピオンみたいな番組だが、審査員のポールとメアリー、司会のスーなどのキャラが良くて、私は彼らのモノマネ(吹替ver.)を身…

あなたは金魚

妻がなく子がなく友がなく趣味がなく仕事場でしか人間関係がない40代男性は孤独に苛まれ泣き暮れて誰にも気づかれず干からびていくほかない。そんな人間は、水槽から飛び出てミイラ化していく金魚のようなものだ。惨めだ。そんな記事をウェブ上で読んだ。そ…

カーチャとワーシャ、学校に行く

『ヘィ!ティーチャーズ!』というロシア映画を見た。 原題は『カーチャとワーシャ、学校に行く』"Катя и Вася идут в школу"だそうで、モスクワで学んだ2人の若い教員が地方の学校に赴任して苦闘する1年を追っかけたドキュメンタリー。東京では渋谷のユーロ…

The Beast Must Die

彩未で6年来の私怨を晴らしたのち、憑き物が落ちたようにホテルに向かう。強く雨の降る中、宿近くの居酒屋に飲みに行く。 昔まったく同じ柄の切子のコップを持っていた。なめろう旨い。バイトが北大生。北大生はなめろう。 翌日昼、「狼スープ」というラーメ…

Vengeance

札幌の有名ラーメン店「彩未」でラーメンを食い損ねてから早や6年。 前回は店の人気ぶりをまったく知らずに、北海道滞在最終日、帰路の飛行機チェックインまでの空き時間でさくっと食って帰ろうという甘い目論見を抱いていたものが見事に打ち砕かれ、長蛇の…

われらがピオネールの掟

わけあって"честное пионерское"という言葉の意味を調べていたら、歌に出会った。"честное пионерское"の意味を調べなければいけないわけとはいったい何だろう?そんなことは知らぬ存ぜぬ顧みぬ。 www.youtube.com ピオネールに誓って まるで兵士の宣誓ピオ…

「下北沢に住んでます」と言ってもギリギリ嘘にならない距離に住んでる

よって、私が『街の上で』とかに憧れるモテ乞いサブカル色懺悔野郎なら下北沢住みを僭称するということもあるだろうが、私には自制心というものが備わっているのでそんな愚かな真似はしない。古川琴音かわいい。 仕事ついでに下北沢で飯を食い、古本屋に寄っ…

ハリウッドをやっつけろ!〜熱闘編~

みんなが見た映画をただ順番に言っていく。そういうコミュニケーションを取ったほうがいい。取らないよりずっといい。 金曜日に『ナワリヌイ』を見た。毒殺は本当にダメ。毒殺を許すな。 先週の日曜日には『トップガン マーヴェリック』を見た。アメリカ映画…

2017年12月14日「スーパープーチン」展

『現代思想』のウクライナ特集で、プーチンを題材にした文学作品についての論考を眺めていて、唐突に思い出したことがある。人生というのは常に唐突なものですね。明日あなたも本屋で見かけた黒いワンピースの女の子に唐突に恋に落ちたりその子が実は彼氏と…

腑抜けども、テメェのすき焼きを見せろ

あまりにも昔のことになりすぎて若干引いているが、大学に入学して一人暮らしを始めたばかりの頃、授業や部活動についていくのも楽しいながらに多忙ななか、もう誰かが飯を作って俺を待っていはしない、ならばとにかく何か作って食べなければ死ぬのだわと、…

ギザ懐かしス

午前中にひとっ仕事浴びたのち、東京ガ大に「ドム・ディム・ドム」展を見に。今日が最終日だというのだから。 あっさり見終わる。懐石料理の突き出しと見紛うばかりにあっさりであったが、本当に突き出されたのは我々のほうかもしれない。そういう可能性も念…

サラダ文化の貧困、スカイブルー帝国の無邪気さ

都会は狭い。 そしてその居心地の悪さは、繁華街のコーヒーショップチェーンにおいて最大限発露する。スタバだろうがドトールだろうがエクセルシオールだろうが、お昼時を過ぎて皆が一服しようかという頃合いになると、押すな押すなの大騒ぎで、まともに席が…

女狙撃兵100%

午前中に仕事に出たついでに、シネマヴェーラのウクライナ映画特集でキーラ・ムラートワの『長い見送り』を見るんだわと思い立ち、ただ17時の上映開始まではだいぶ間があいていたので、ついでに『女狙撃兵マリュートカ』を見た。 主人公の赤軍の女性兵士と、…

アパートの鍵返します

なぜ日本の一地方都市に、旧共産圏のスポメニックじみた建造物が存在するのか、最後まで分からずじまいだった。 一説によると、この塔から発せられる強力な電波によって住民がみな健康でよく税を納めるということだが、結局のところはТыва市だから仕方がない…

拝島にこれ以外の用事で行くやついない

きみは「福生のビール小屋」を知っているか? なに?知らない? よほど不注意な人生を送ってきたようだね。 「ジャパニーズはフッサのBeer小屋を知らないだって?ソイツは傑作!そんなことだから日米修好通商条約を結ばされるのサ!」とバンドマンたちもお嘆…

この区なんの区

東京都醪涅槃区に引っ越し、人生で初めて区民となった。厳密にいうとまだ住民票は移していないので、紙の上では茨城県Тыва市民なのだが、そういうお役所的で血の通っていない無味乾燥な手続き上の話はしていない。そういうことばかり気にしているうちに、都…

心の魂のあら汁

2022年5月30日月曜夜8時半、渋谷、日高屋、酒も飲まずに1000円するかしないかの定食を満足そうに食って、もはや皿は空いたのだが、なお尽きず語り続ける大学生のカップル、10年か15年かそこらの時間が経ってあなた方が、同じように日高屋かどこかに入って、…

Dear Comrade Girls!

ちょい前の話になるが、今年のお正月休みに、話題作の逢坂冬馬 『同志少女よ、敵を撃て』を読んでいた。 同志少女よ、敵を撃て 作者:逢坂 冬馬 早川書房 Amazon ミリタリーもののエンターテインメントに対しては若干の苦手感があるので、普段こういったタイ…

市蔵

ステーキ。 そろそろこの街から引っ越すので、最後に近所の店を食べ収めしておこうと思って、行ってみたかったけど行ったことのなかったステーキ定食店に自転車を漕いでいった。やわらかな赤身肉。守りたいその笑顔。300グラム2480円。 気づいたら往復で14キ…

晴ればかりの国、雪ばかりの国

この春小学校に上がった甥がいて、すでに述べたとおり小1なので、つい先日生まれたばかりのような気がしていたのにあっという間に6年の月日が経っており時の流れすごい早い。この6年の間、みなさんの若さのうえにもきっちり6年分の無慈悲な雨が等量降り注ぎ…

令和の座敷牢

最近仕事の都合により、週一の頻度で渋谷のビジネスホテルに泊まっている。とにかく値段で選んだ結果、快適な座敷牢と呼ぶにふさわしいホテルに尻が落ち着いた。これが、我々の祖先が彼らの血と汗と引き換えに成し遂げた近代化の行く末だとでも言うのか。 た…

リハビリ

2022年3月に退職した前職に就いたのが中途半端にも2018年11月中頃だったので、3年と4か月弱、先の職場では働いていたことになる。 2018年9月1日に1年間のロシア留学を終えて日本に帰ってきて、2か月ほど言い訳の余地なくニートみたいな生活を送っていた。た…